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甲状腺のはたらきについて【健康ガイド】

この記事の要約💡
▶︎甲状腺ホルモンは、新陳代謝を促進して酸素消費量を増やしたり、体温を調節したりしています。
▶︎甲状腺ホルモンの異常は、バセドウ病や橋本病を引き起こします。
▶︎該当する症状が多い場合は、甲状腺機能検査を受けましょう。

にしやまクリニック(高見の里3丁目)
院長 西山公一郎


甲状腺のはたらき

 人の体内には多くの種類のホルモンが分泌され、身体のためにそれぞれにはたらきをしています。これらのホルモンは健康な人では適正な分泌量が自動的に調整されていますが、病気になるとこの調節がうまくいかなくなり、多すぎたり、少なすぎたりします。
 甲状腺ホルモンは、新陳代謝を促進して酸素消費量を増やしたり、体温を調節したりしています。甲状腺ホルモンの分泌が多すぎると甲状腺機能亢進症でその代表的なものはバセドウ病であり、分泌が少なすぎると甲状腺機能低下症でその代表的なものは橋本病です。

甲状腺の異常症状

 甲状腺は、頸の真ん中よりやや下、のどぼとけのすぐ下の所にあります。丁度、蝶がはねをひろげたような形で、頸の前の正中線の両側にまたがっています。甲状腺の異常がなくて正常な場合には、外からほとんどわからないのですが、甲状腺の病気になると腫れて大きくなり、外からもわかるようになります。これは甲状腺が腫れて甲状腺腫ができているからです。
 個人個人についていうと、きちんと診断がされていない場合が多く、自律神経失調症や心臓病、肝機能障害、脂質異常症や更年期障害と似たような症状があり、実際に病気に気がついていない人もかなりあると考えられています。

甲状腺機能亢進症の症状

 甲状腺機能亢進症では、動悸、息切れ、疲れやすい、落ち着きが無くイライラすることが多い、食欲があるのに体重が減った、手足が震える、頸が腫れてる、目元の表情がきつくなった、眼球がでてきたなどの症状があります。

甲状腺機能低下症の症状

 甲状腺機能低下症では、何をするにも億劫になったり、皮膚が乾燥してカサカサする、寒がりになった、むくみがある、髪や眉がうすくなった、声がかすれたり低い声で話すようになった、便秘がちである、物忘れが多くなった、食欲がない、体重が増加した、などの症状があります。
 あてはまる症状が各々3つを超えるようであれば、一度甲状腺機能検査を受けてみてはいかがでしょうか。

●問合せ

地域保健課 ☎072-337−3125 ☎072-337−3126