うらの在宅クリニック（天美東7丁目）
院長　浦野順平

訪問診療とは

　訪問診療とは、病院や診療所への通院が難しい患者さんを対象に、医師が患者さんのご自宅に訪問し、計画的に診察や検査、投薬、健康相談や療養指導を行うことです。体調が悪いときに臨時で医師がご自宅に出向く往診と違い、訪問診療は定期的に診察を行います。 

　日本は超高齢社会を迎え長期療養を必要とする患者さんが増えてきました。これまでは病院や施設で療養することが多かったですが、自宅療養のニーズが高まり訪問診療を利用される患者さんも増えてきています。

訪問診療のメリット

　訪問診療では住み慣れたご自宅で療養生活を送ることができ、通院や入院の負担や不安が解消されます。診察や薬の処方だけでなく、採血や心電図、超音波検査等の各検査も行うことができます。また、点滴投与やCVポート、胃瘻、尿道カテーテル、在宅酸素療法、人工呼吸器の管理、麻薬を用いた疼痛コントロールもご自宅で行うことができます。 

　訪問診療のみでできる検査や治療法には限度がありますが、難病などで専門的な診療を希望される場合は、専門病院と連携することで訪問診療と専門診療の併用が可能になります。

　認知症により通院が難しい人から神経難病、慢性心不全、肺気腫、癌末期の人まで多くの患者さんが訪問診療を利用しながらご自宅で有意義な時間を過ごされています。 

　通院が困難になってきている患者さんは、ご自身やご家族との時間を大切にできる訪問診療を検討されてはいかがでしょうか。