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「五十肩」【健康ガイド】

この記事の要約💡
▶︎ 五十肩は肩の周囲組織の老化が原因とされ、痛みや動かしにくさが主な症状です。
▶︎ 3カ月以上症状が続く場合には、肩関節専門医の診断と治療を受けることが適当です。
▶︎ 五十肩の種類には、インピンジメント症候群、腱板断裂、肩関節拘縮があり、薬やリハビリのみでは治りません。

伊藤クリニック(上田1丁目)
院長 伊藤 陽一


五十肩とは

 五十肩とは肩の周囲組織の老化を基にした病気の総称ですが、その正確な原因は不明でした。しかし、X線検査、MRI検査、CT検査、超音波(エコー)検査、関節鏡検査などで、徐々にその病変の箇所が詳しく分かるようになってきています。

五十肩の症状

 症状は原因によって様々ですが、一般的には、夜間の痛み、動かす時の痛み、万歳し難さなどの症状が出てきます。1~2カ月程度で症状が落ち着く場合には問題は少ないですが、3カ月以上症状が続く場合には、肩関節専門医に診てもらい、正確な診断と治療を受けて頂くのが適当です。

五十肩の病気と注意

 五十肩の中には、
①肩関節の骨の引っ掛かりが中心となる病気(インピンジメント症候群)
②肩関節を動かすために重要な腱である腱板(けんばん)がちぎれてしまった病気(腱板断裂)
③肩関節を包み込む袋が縮こまって、肩関節を動かせなくなる病気(肩関節拘縮)
などが一般的です。

さらに、五十肩とは異なって若い年代の方に多く起こる④肩関節を包み込む袋が破れて、肩関節がぐらぐらになって何度も外れる病気(反復性肩関節脱臼)もあります。何れの病気も、お薬、注射、リハビリだけでは完全には治りませんので、ご注意ください。