見出し画像

【松原市】下水道事業の経営状況について〜決算から見る下水道経営〜

この記事の要約💡
▶︎
松原市の下水道事業は、厳しい経営状況にあり、純損失が発生しています。収入は支出を下回り、経常収支比率は目標を下回っています。
▶︎下水道事業の費用は、雨水処理経費と汚水処理経費の 2 つに分けられます。汚水処理経費は下水道使用料で賄うことが原則ですが、松原市では他会計からの支援で補っています。
▶︎市では、経費削減や使用料確保などの経営改善策に取り組んでいます。また、国の支援策も活用して、経営状況の改善に取り組んでいます。


松原市令和4年度下水道事業会計決算の状況について

 市では、昭和45年度から下水道の事業を進め、衛生的で快適な生活環境の確保のため、また川や海の水質を保全し、自然環境を守るために、これまで整備に取り組んだ結果、令和4年度における汚水整備の人口普及率は、98.4%まで普及しています。

 令和4年度決算における下水道事業収益は34億8,000万円、下水道事業費用は35億5,100万円で当年度における純損失は7,100万円となりました。また企業債の元利償還は39億4,000万円、企業債の残高は334億2,200万円となり、厳しい経営状況となっています。

 経営指標の一つである経常収支比率でみると、目標とする、かつ黒字となる100%以上に対し、松原市下水道事業は97.6%と目標を下回っており、経営改善に向けた取り組みが必要となっています。

経営が厳しい原因について

 下水道事業の運営に係る経費のうち、自然現象である雨水を排除する雨水処理経費は、税金(一般会計からの繰入金)で賄い、生活排水などの汚れた水を処理する汚水処理経費は、皆さんからいただく下水道使用料で賄うことが原則で、令和4年度決算における下水道使用料では、93.8%(経費回収率)しか賄えておらず、他会計からの借入や一般会計からの支援によりなんとか補っている状況です。

 これまで、職員数削減や維持管理費削減による経費の節減、水洗化促進などの使用料の確保、国の支援に基づく補償金免除繰上償還など各種取り組みを実施しており、今後も経費節減や水洗化促進による使用料確保の他にも、国の支援に基づく施策を活用し、経営状況の改善に取り組んでいきます。

●問合せ

上下水道総務課  ☎072-337-3135