「胸の違和感を見過ごしていませんか?」「噛み合わせと不定愁訴」【健康ガイド】
「胸の違和感を見過ごしていませんか?」
あさぬま内科・循環器内科クリニック(北新町4丁目)
院長 浅沼舞
「噛み合わせと不定愁訴」
松原市歯科医師会
胸の違和感を見過ごしていませんか?
「狭心症」「心筋梗塞」の症状
「狭心症」や「心筋梗塞」がどの様な病気かご存じですか? 胸を押さえてうずくまったり倒れ込んだりするようなイメージを持たれる方が多いかもしれません。勿論そのような方もいらっしゃいますが、実際には「もやもやする」「ぐーっと押される感じ」「何ともいえない不快感」「チクチクする」など症状は多彩で、胸だけではなく肩、首などへ症状が波及する場合もあります。
「狭心症」「心筋梗塞」の原因
「狭心症」「心筋梗塞」はいずれも心臓への血流不足から症状が起こる病気です。「狭心症」は血管に狭い所があり血流が低下するもの、「心筋梗塞」は血管が詰まり血流が途絶えるものをいいます。前者は高速道路で速度制限が掛かっている状況、後者は事故渋滞で完全に止まってしまっている状況と例えられることもあります。
胸の症状を感じたら医療機関を受診しましょう
心臓は「心筋」という特別な筋肉で出来ており、十分な血流が絶えず必要な臓器です。心臓への血流が途絶えると「心筋」は刻一刻と壊死が進んでいきます。治療が速い程に心臓が受ける障害を軽減することが出来ます。「狭心症」から「心筋梗塞」への進行も、適切な早期治療により防ぐことが出来ます。胸の症状を認めた時は「このくらいで・・・」と遠慮なさらず、医療機関を受診いただければ幸いです。
噛み合わせと不定愁訴
「不定愁訴(ふていしゅうそ)」とは
皆様は不定愁訴(ふていしゅうそ)という言葉をご存じでしょうか。「頭が重い」、「イライラする」、「疲労感がとれない」、「よく眠れない」など「なんとなく体調が悪い」という自覚症状があるが、原因となる病気は見つからない状態を指します。心身症や軽度のうつ病、適応障害などを患っている可能性もあります。あるいは自律神経失調症と診断されることも多いようです。これら原因不明の不定愁訴ですが、噛み合わせが原因となり引き起こされている場合があります。
歯ぎしりや食いしばりの原因と対処
歯ぎしりや食いしばりは、寝ている間の下顎の位置が大きくずれることで引き起こります。顎がズレた状態で長時間歯ぎしりや食いしばりをすると顎関節や顎関節内の軟骨を痛めてしまいます。それにより顎の痛みや頭痛を感じます。いわゆる顎関節症を発症します。朝起きた時に酷い肩こりを感じることもあります。この場合は就寝時にマウスピースを装着するなど、歯ぎしりや食いしばりの習慣を取り除く治療を行います。
「合わない入れ歯」も不定愁訴の原因です
また「合わない入れ歯」を使用していることにより不定愁訴を引き起こすこともあります。入れ歯の噛む部分は多くの場合は樹脂の歯で作製します。長年使っているとすり減ってきます。左右両側とも減る場合もありますが、片方だけが減っている場合もあります。すり減った入れ歯で噛んでいると顎関節に負担がかかってきます。片方が減っている入れ歯だと顎がズレてきます。できれば新しい入れ歯に作りかえることをお勧めします。また、入れ歯を作りかえた場合、なかなか合わなかったり痛みがでることがあります。しかし粘り強く調整に通っていただき、噛み合わせを正しく調整してください。しっかり噛めるようにしてください。